2008年7月18日金曜日

Second Life i work 「殺陣アトラクション」

僕が考えたSecond Lifeでのi workは、「殺陣アトラクション」です。

Second Lifeでは掃除、アクセサリー製作、土木などの仕事はあるようですが、演劇、お笑いなどの「興業」というジャンルの仕事はあまりありません。それは他の職種とは違い「見せ物」であり、このような仮想空間で「見せ物」を成立させるのは難しいということがあるとおもいます。仮想現実で「見せ物」をやろうとすると、大体演劇、お笑い自体が、ライブで見たとしても一種の「仮想空間」を形成しているため、仮想空間の中に仮想空間…という異常な状況が出来てしまい、見る側にとっても複雑な印象を与えてしまいます(それが逆に面白い…というのもあるかもしれませんが)。

また、Second Lifeはゲームなど他の仮想空間と同じく、自分の視点は中の自分の視点と一致しておらず、常に自分を見ている状態となります。『「見せ物」を見ている自分を見ている』ということは感覚的に気持ち悪い、ということもあると思います。

しかし、あえてその興業分野の仕事にチャレンジしよう、ということで考えたi workは…

「殺陣アトラクション」

殺陣とは、時代劇などによくあるいわゆるチャンバラシーンのことです。この殺陣を軽く分析してみると、戦っている主人公に感情移入して楽しむこともできますが、もっと引いた目で、敵に対して主人公がどう動くか、という相互の動きのシンクロを見て楽しむものでもあります。殺陣では敵の「死に様」さえ見せ物です。
敵役がうまければうまいほど、主人公のカッコよさが引き立つのです。殺陣は、主人公視点と、引いた目の視点、二つの視点で楽しむことができます。

↓コレが殺陣です。



従来のアクションゲームでは、戦ったり、銃で撃ったり、剣でバッサバッサと人を倒すことはありますが、その戦いにおいて、戦っている相互の駆け引きを客観的に見て楽しむことはあまりありません。剣で倒したからといって、「あの敵の動きはよかった。やられ方なんて最高だ。俺と動きがあってたし、うまく俺の動きを引き立たせてくれた。」などとは思いませんよね?(笑)

殺陣では、主人公と敵は、一つの「見せ物」を作ろうとしている点で仲間です。
殺陣はアトラクションゲームのようではありますが、最初から動きが指定されていて、それがダンスのような「見せ物」になっているという点で違います。

前置きが非常に長くなりましたがこれから「殺陣アトラクション」の説明です。

①殺陣側

殺陣側は「仕事」です。殺陣に参加するとお金をもらえます。殺陣は、予め自分のキャラクターに「斬られる様」のモーションをプログラムしておきます。(相手にモーションを送るということがSecond Lifeで可能ならば)相手のモーションまで含めてプログラムすることもできます。殺陣は、客が近づいて来て、斬る動作をしたとき、その「斬られる様」のモーションを発動します。100mぶっ飛んだりしてもいいですし、死に様の美しさを目指して薔薇の花を噴射するなどしてもいいでしょう。それによって、観客を引き立たせ、喜ばせます。後で観客に「ベスト殺陣仕事人」として選ばれると給料がUPします。

②観客側

観客側は「殺陣アトラクション」に参加する際お金を払います。あとはバッタバッタと殺陣を斬りまくるだけです。殺陣の人たちがオーバーに吹っ飛んだり死んだりしてくれるので、観客は楽しみます。

ここには観客と殺陣側の、お金の関係を越えたコミュニケーションが生まれるのです。どうやったら相手を楽しませられるか、どうやったら相手を引き立たせられるか、といった「思いやり」の精神です。美しい。ここにはマックの店員と観客のような無機質な関係ではなく、濃密な関係があるのです。美しい。

この「殺陣アトラクション」の想像系に一番近い映像がこちらです↓

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